アサガオを君へ

班会にクッキー

パタパタと上靴の音を立てながら私は自分の教室まで走る。


やば!!完璧に授業始まっちゃってる!


私は小さな紙袋を片手にできるだけ急ぐ。


昨日、何だか様子がおかしかった夏樹と、いつも通り銭湯に行ったけど変わったところはなかった。


あったといえば、いきなりクッキーが食べたいと行ったことだけ。


それを律儀に作ってきたわいいけど、さっきの時間が移動教室で間違えてクッキーを持っていった挙句、持って帰るのも忘れるなんてドジ踏んだな。


今頃、班会が行われてるはずだから、きっとノンちゃん怒ってるだろうな。


あの大阪弁君には見るからに腹立ててたし、夏樹のことは常に毛嫌いしてるし、長身くんにいたっては何考えてるのか分かんないし…。


ダメだ。


考えれば考えるほど、あのメンツで平和に班会できている気がしない。

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