アサガオを君へ
私は自分の教室の後ろの扉をコソーッと開けた。


一番奥の席に夏樹が見えた。


案の定、夏樹は外を見ていて、長身くんは本を読んでいて、ノンちゃんと大阪弁くんは携帯をいじっている。


は、話し合いのかけらも見えない。


私はとりあえずちかづいてこえをかけた。


「遅れてゴメン」


私の声にバッとノンちゃんが顔を上げた。


「遅い!こんな中に私を置いていかないで!!」


「ご、ゴメン」


私は苦笑いを浮かべてノンちゃんの横に座った。


それでもシーンっと静かな私たちの班。


そうでした、そうでした。


私は勘違いしてました。


私がこの班に戻ってきたところで、班会が平和に盛り上がるはずない!!


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