アサガオを君へ
私はどんどん無くなっていくクッキーの山を見つめながらボーッとしていると、 パンッとノンちゃんが両手を叩いた。


肩をビクつかせて横を向くと、ノンちゃんがムーっとした顔で言った。


「クッキー食べるのはいいけど、早く決めないと時間ないでしょ!」


どうやら夏樹たちがすることなすことがノンちゃんには気に食わないらしい。


もう…ノンちゃんも短気さんだなぁ。


私がそう思っていると、大阪弁くんはクッキーを口の中に放り込みながら言った。


「せやかて、あんたが目に見えて機嫌悪いから話し合いになれへんかっただけやんか」


「…私の機嫌の悪い理由はあんたのその態度のせいよ!」


ノンちゃんと大阪弁くんの口喧嘩が繰り広げられるなか、長身くんはマイペースにクッキーを口に頬張っている。


すると夏樹が何やらサラサラっと紙に書くと、先生に提出しに行ってしまった。


私は帰ってきた夏樹に首をかしげると、夏樹はガタンっと椅子に座りながら言った。


「うるさいから、俺が適当に書いて出した」


「え!?」


また、そんな予想外な行動を!


案の定、それにも気に食わないノンちゃんは、黙り込んでそっぽを向いてしまった。



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