アサガオを君へ
夏樹とはまた違うかっこよさだよね。


そう思った瞬間。


さっきまで火を見つめていた中西くんが、バッと私の方を向いた。


ビクッと私が体を揺らすと、中西くんは唐突に口を開いた。


「俺と一緒にいて、しんどくない?」


「…え?」


考える暇もなく声が漏れた。


それはあまりにも唐突で、理解ができなかった。


私が答えれないでいると、表情を変えないまま中西くんは言った。


「俺、表情が乏しいでしょ。だからよくしんどいって言われるんだよ。特に喋らないし」

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