【短編】僕+初恋=後輩
そこには誰もいない
いるとしたら僕と莉緒だけ――…
「先輩…」
「?」
「……キスして…下さい」
そんな莉緒の顔は紅く染まって火照ってる
僕は莉緒の瞼に唇を落とした
「目を開けて」
「?」
―――ポタッ
「これで大丈夫」
僕はそう言ってポッケに入ってた目薬をさしてあげた
「ありがとうございます…と、酷いです~ッッ!!嫌なら、こっちから強引にでもしますからねっ!!」
「出来るモンな……!?」
僕の目の前を独占するように莉緒の綺麗で整った顔があった
頬は紅く、閉じられた目は少し腫れている
涙のせいか目薬のせいか、まつ毛がキラキラ光ってる
唇は――…
僕の唇に重なってる
莉緒は離れていった
「受験、頑張って下さいね!!」
「あ、あぁ…頑張るよ!!」
そして、センター、2次試験も佳境に入ってく
『頑張って下さいね!!』
その莉緒のコトバを支えとして…