【短編】僕+初恋=後輩
「ふぇ?」
そこには背が高くて、足も長くて細くて、整った顔つきで、その人にあった声の低さ…
『か…カッコイ――――――――――――――ッッ!!』
なんて思ったのはずっと先…
靴のラインからみて…いっこ上
「あ…あの…その…」
「迷ったのか?」
「は…はいッッ!!」
感づいてくれた
「…生物教室に行きたいのか」
教科書で解ったのだろう…
「はい…そうです」
「生物教室、向こうの棟でここからだとめちゃめちゃ遠いよ?」
ガ――――――――ン!!
「僕が案内してってあげるよ」
「え!?でも…凄い遠いって言ったじゃないですか!?」
「うん」
「アタシの案内なんかしてたら、あなた…と言いますか先輩が遅刻しちゃいますよ!?」
そういい終えたら
グイッ――
「!?」
「別に大丈夫だから、次の授業、サボる気満々だし…」
「え…でも…ッッ」
先輩はアタシの手を握って早足で生物教室に向かってくれた
「まず、君が遅刻しちゃ意味ないじゃん?1年のうちからサボりはダメだからね」
そう言って笑ってくれた
チャイムがなる前に着いた
「あの…ありがとうございます!!」
「いいよ。人として当然の事をしたまでだから…それじゃ」