【短編】僕+初恋=後輩
あの――…
名前はなんて言うんですか!?
そんな声にならなかった叫びは届かぬと思った…
「いしう―キーンコーンカーンコーン――
よく聞き取れなかった
その日からアタシは
先輩に恋をしたのです
そして、アタシはミサンガをつけた
また、先輩に会えるように願いをこめて
去年のバレンタインは下駄箱に入れた
名前は解らなくとも、下駄箱の番号は解った
そして…夏
貴方に出逢った
その時、ミサンガは切れていたらしく、なくなっていた