【短編】僕+初恋=後輩
僕たちはカップルでも何でもない
じゃあ…なんなんだ?
この光景は…!?
莉緒は僕の胸に向かって倒れてきた
上手く寄りかかってる
「り…「先輩の顔に『アタシを抱きしめたい』って書いてありました」
僕の言葉を遮った
「アタシは『憲弍良先輩に抱きしめられたい』って思った…それだけです…」
「莉緒――…」
僕は慌てて空を切っている両腕を莉緒の身体にまわした
身体は細く華奢
香りはしない
ただただ…秋風が2人を包み込むだけ
――それから、キスがやってくる
僕がしたいと言うことに気付いたのか上を向いている
してもいいのだろうか…?
彼女を汚して壊してしまうのではないのか?
僕は僕の全てをかけてでも
貴女を守りたい
腕の力が少し強まった