【短編】僕+初恋=後輩
莉緒は背伸びをして僕の顔に近付いた
僕は
その彼女の紅い頬に僕の唇を重ねる
彼女は更に紅くなった
少しガッカリしたため息をもらした
「先輩…」
僕にとっては本気だが、彼女にとっては単なる遊びかも知れない
でも
僕は莉緒が
『好き』
では足りない
『愛してる』
なんでもっと早くから出逢わなかったんだろう…
僕はもっと早くから出逢いたかった
でも、出逢えなかったよりずっと幸せだ
莉緒と一緒なら――
例え地獄でも幸せだ
莉緒に出逢えて良かった
でも、あと5ヶ月しか一緒にいられない
僕はもどかしい
僕は――…
彼女の唇に僕の唇を重ねてしまった