許されるなら‥‥もう一度
次に目を覚ますと父が先生を呼んだ。
先生から
○漁師さんが見つけて救助してくれたこと。
○後、何分か遅れていたら命はなかったこと
○5日間 目を覚まさなかったこと。
○そして、妊娠していること。
が、告げられた。
赤ちゃん?一輝さんとの?
悲しみより、お腹に小さい命が
宿っていることが
嬉しくて、涙が流れた。
先生からは、
「明日は検査を行います。
産婦人科の診察も手配します。」
と、言われた。
先生が立ち去ると
父から説明があった。
私の身体はあちこちにぶつかり
身体中は傷だらけ。
左手首は骨折しているらしい。
父に警察から電話が入り
急ぎ帰国した····事もわかり
父親に改めて謝り
父に今までの経緯を全て話した。
父は、一輝さんに対して
怒り心頭だったが、
私には、もう関係ない人だから
と、伝えた。
私は、この子とお父さんが、
いてくれたら、それでいい
私は、
「お父さん、ごめんね、こんな娘で。
でも、この子を産みたいの。
私をお父さんの所に連れて行って。」
と、頼んだ。
父は、
「あのとき、無理矢理でも、
連れて行ってれば、
凌が、こんなに傷つくことは、
なかった」
と、悔やんでいた。
私は、妊娠三ヶ月で、
不安定な時期であったが
私の精神面を考慮して
痛みが軽くなってからの退院と
渡米の許可がでた。
明日、アメリカに発つ。
私の知らない所で
私が、一輝さんの荷物を
自宅に送った為
お母様から、
一輝さんに連絡が入ったようだ。
「なぜ?凌ちゃんから、
あなたの荷物が送られてきたの?
この間も、凌ちゃんは、やつれて、
疲れた顔をしていたけど、
あなた達、どうなっているの?」
と、言われたらしい。
私の携帯にすごい件数の着信が‥‥‥
一輝さんと‥····お父様とお母様から。