許されるなら‥‥もう一度
私の会社には、お父さんが
体調を壊した‥との
理由で退職を連絡してくれていた。
お世話になった会社なのに
きちんと最後まで
できなくて、申し訳なかったが
私に配慮してくれて
退職が受理されていた。
度重なる、一輝さんからの着信に
父が呆れて電話にでて····
「何だ?
今更、なんのようだ。
お前は‥‥凌にどんな思いさせたら、
気がすむんだ。
なぜ凌が、
こんな思いをしないと
いけない。
他の女の元にいくなら
凌が嫌なら、別れを告げれば、
よかったじゃないか?
なにが、謝罪だ!!
お前は同じ事を凌にして
のほほんと生きてやがる。
二度と凌に近づくな。
近づいたら、教授の道も何もかも
全てを失うと思え!!」
と、告げた。
一輝さんは、
「凌に会わせてほしい。」
と、繰返し言っていたらしいが‥
父は、聞く耳をもたなかった。
私も二度と会いたくなかった。
でも、同じ思いをさせたくなかったから、
お父様にだけ連絡をした。
「一輝さんとは、お別れしました。
一輝さんは、一美さんと幸せにしていると
思います。
どうぞ、二人の仲を認めてあげて下さい。
もう、お会いすることはないと思いますが
お父様、お母様のご健康を祈っています。」
と、告げて電話をきった。
お父様は、泣いて謝ってくれたが
そんな必要はない。
一輝さんと一美さんは、
元から愛しあっていて
‥‥ただ·····
私が、邪魔だった····だけだから‥‥