許されるなら‥‥もう一度
ニューヨークについて
大学の手続きなどがあり
落ち着いたのは、日本を離れて
更に一ヶ月が経過していた。
凌のお父さんには、
日本の大学の教授を辞めて
ニューヨークに来て
日本の大学の配慮で、
こちらで大学講師をしていることを話し
凌の近くで、生きていかせて欲しいと
お願いした。
お父さんから良い返事は貰えなくて
日本へ帰りなさい。と
だが、俺は諦める気持ちはなく
何度も·····何度も······
毎日······まいにち········
通ってお願いした。
どのくらい·····たったか·····
お父さんから、
「好きにしなさい。」
と、一言だけ。
俺は、講義がない時、休みの時は
雨の日も、晴れの日も
凌のお父さんの家の近くの
公園で過ごすようにした。
そんな中
凌が、公園のベンチに座っていた
木の影に隠れて
凌をみていた。
元気そうな凌を暫くぶりにみれて
俺は涙がでた。
生きていてくれて、ありがとうと、
心の中で何度も思いながら······
すると、男性が近づいてきて
凌が立ち上がった。
男性は、お父さんで
凌は‥‥‥‥‥‥
‥‥‥お腹が‥‥‥大きくて‥‥‥‥‥‥‥
俺は‥‥‥‥‥
‥‥‥涙を····止められな····かった····
お父さんは、俺に気づいて
びっくりした顔をしたが
なにも言わなかった。
俺は、お父さんに
ありがとうございます。
の意味を込めて頭を下げた。