許されるなら‥‥もう一度
四章

目が覚めると

隣に寝ていた一輝さんが居なくて
慌てて、リビングへ行くと

「おはよう、凌」
と、一輝さん。
「おはよう、一輝さん。
起こしてくれたら良かったのに」
と、私。

一輝さんが、朝食の準備をしてくれていて
「たまには、いいだろ?」と
「うん、ありがとう。
とっても、美味しそう。」
「さぁ、食べよう。」
と、一輝さん。

二人で食べ
片付けしながら、
家事を終わらせて出掛けた。

今日は、新しく出来た、
ショッピングモールに行く事。

久しぶりに二人で出掛けることに、
私は、ウキウキしていた。

車で、一時間程
すごく、広くてきれいな 所だった。

二人で手を繋ぎ、
色んな所を見て回り
欲しいものを買って‥‥
歩いていると‥‥

「か、ず、き?」と声が‥‥


二人で振り向くと
‥‥‥‥‥‥‥‥‥「··かず‥‥み···」と
一輝さん‥‥

一輝さんの
愛しそうなものを見る目に‥‥
そして、切なそうに‥‥

次の瞬間、彼女は踵を返して
走り出した。

一輝さんは、私の手を離し
‥‥‥‥‥彼女を追った‥‥‥

その後ろ姿を····

  ただ·····茫然と‥‥

       ‥‥見て‥‥

“ はっと ”思い、
二人が行った先を見ると‥

二人は、ベンチに座り
一輝さんの手は、
彼女の腕に添えられ
彼女は、涙を流しながら首を振っていた。

私は······
その場に、要ることに
意味を感じず‥‥‥
「·····帰ろうっ·····」
なにも·····考えれず·····

その場のタクシーに乗りこみ
自宅に一人‥‥帰った‥‥。
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