ヒスイ巫女4

（もういやだ。もうこんな事したくない。もう…誰も失いたくない。）
｢ヒスイ…｣
優しい安心する声がヒスイの耳に入った。
｢晃…ごめんなさい。私のせいで｣
｢お前のせいじゃないよ。俺もあいつらを守れなかった。俺も同罪だ。｣
優しい言葉にヒスイはホッとする。
でも今の状況にホッとすることは出来ない。
ヒスイは必死に自分の死について考えた。
そんな様子を見て
｢ヒスイ…考えなくていい。｣
晃が言った。
｢何で！考えなくちゃ晃が死んじゃう。そんなの嫌だ。もうひとりは嫌だ！｣
｢俺はお前が死ぬことが一番悲しい。だから俺を生かすことよりお前がいきる方法を考えろ。お前なら大丈夫だ。もう弱いお前じゃない。優しいただの女の子だ。力なんて関係ない。｣
晃はヒスイの目を見つめて言った。
ヒスイの目に晃が写らなくなっている涙で何も見えなくなった。
｢笑いたければ笑えばいい。泣きたければ泣けばいい。お前の好きなように生きればいい。｣
０
銃声と同時に
｢あきらー！！｣
ヒスイの叫び声が響いた。