ヒスイ巫女4
ヒスイは笑いながら破壊を楽しんでいた。
すべてを無にかえす力で人々は次々に灰へとなっていく。
だが突如漆黒の光の侵食が止まった。
ヒスイは気づいていない。
もうまともな考えではなかったからだ。
だがそんなヒスイにも耳に届く声があった。
「ヒスイ…」
ヒスイはその声の主の方を見た。
凝視している。
疑わしかったからだ。
そんなのありえないと思っていたからだ。
だがその人は実際にそこにいた。
ヒスイはその名を呼ぶ。
「…晃」
< 55 / 78 >

この作品をシェア

pagetop