【完】幼なじみのあいつ
とうとう、後半戦に突入した。
いきなり相手チームの、メンバー交替。
交代したメンバーは、どちらも190cmはある大柄な2人。
その2人が入ってから、雲行きが少しずつ怪しくなってきた。
とうとう、点差が近づき同点にされてしまう。
その時、ちょうど後半のクォータータイムに入った。
流れが相手チームになっていたので、この休憩はかなり助かったように思う。
でも、休める時間はたったの2分間。
その時間内で、流れを自分達のチームに持っていけるかがカギなのだ。
試合が始まった。
キャプテンがスローインに入りボールを投げた瞬間、一斉に皆が走り出す。
翔ちゃんがボールを受け取り、相手をフェイントで交わしながら素早いスイングパスで見方にボールをパスし、受け取った人はそのままリングに向かってシュートっ!
「キャァーーーッ!!!」
私達、客席から歓声が沸く。
試合が始まってからすぐの、あまりに早いコンビネーションプレイに会場中が熱狂した。
流れがこっちに来たのかも?
…そう思ったのも、つかの間だった。