【完】幼なじみのあいつ
「どうしました?」
ううっ。
聞かないで欲しい…。
「…へへっ、ちょっとね」
「ふーん?………あっ!休憩時間、翔先輩とどこに行ってたんですか?何か2人って怪しいですよねっ?」
ふわっとしたボブショートの髪を揺らしながらニコニコ笑顔の花ちゃんに、うっかり口の中のカレーを飛ばしそうになってしまった。
えぇ?
怪しいって私と翔ちゃん、そんな風に見られてたの?
「あ、怪しい?ち、違うよっ。えっと…、外で翔ちゃんとバスケの勝負してただけだよ」
「翔先輩とどうして勝負なんてしたんですか?」
花ちゃんの言葉に、あれ?と首を傾げた。
何で翔ちゃんと勝負、したんだっけ?
よく覚えてないんだけど…。