【完】幼なじみのあいつ
夕飯を食べ終わった私は、翔ちゃんとの約束を果たすべく外に出た。
場所は、昼間に翔ちゃんとバスケ勝負したところ。
外に出る前、蚊除けスプレーをしたおかげか蚊は全く寄ってこない。
良かった---
翔ちゃんは今、後片付けをしてるから来るまで少し時間がかかるだろう。
早く来ないかなぁ。
宿舎をジーッと見ながら、あれ?と思った。
二人っきりで会うって事はもしかして…、告白するチャンスじゃない?…って---
言っちゃおうか?
告白---
コクンと唾を飲み込む。
緊張が走った。
あぁっ!
でも、やっぱり告白は~、ど、どうしよっかなぁ?
ぐだぐだ悩み始めた所で、こっちに向かってくる足音が聞こてきた。
暗闇の中、ジッと目を凝らすとその人物はやっぱり翔ちゃんだった。
告白しようか悩んでいる最中なのに、もう翔ちゃん来ちゃったよ…。
どうする?
言っちゃう?
言っちゃおっか?
亮ちゃんだって告白しろって言ってたし---
よしっ!
もうどうなってもいいや!
と目を血走らせながら、翔ちゃんが来るのを緊張しながら今か今かとジッと待つ。