【完】幼なじみのあいつ
「で?で?その後、亮介君との進展はどうなのよっ?」
鼻息荒くしながら私の肩を肘で突付く香織様、止めてくださいな。
白目でジーッと香織を見ながら、肘を払う。
「…進展なんてあるわけないでしょうが」
「あら亮介君、良い物件だと思うわよ?早く手を付けておかないと、取られちゃうぞー」
そのニヤケ顔は止めなさい!
美人が台無しだよ?
ジロッと睨みつけながら文句を言おうとした時、香織の彼氏様である聡君が香織を呼ぶ。
そしてこの話しは、終ー了ーとなってしまった。
仲良く話しだす二人をジーッと見ていても、もう相手にしてくれそうにはない。
しょうがないな…と、私は前を向きプリッツをポリポリ。
チラッと翔ちゃんを横目で見れば、美香ちゃんとお話している。
いつの間にかにらみ合いは、収まっていたようだ。
ふーんだ、そんなに仲良く話してていいの?
彼女にチクッちゃうよ。
ベタベタ翔ちゃんにくっつく美香にイライラしながら、プリッツをポリポリ---
で、亮ちゃんは何をしているのかな?
…と横を見れば窓枠に肘をついて、手の上に頭を乗せボーっとしておりました。
あーっ、つまんない!