【完】幼なじみのあいつ
そんなこんなで、あっという間に京都に到着ーっ!
んーっ、やっと着いたー!
やっと到着した事に安堵している間もなく私達修学旅行生は、京都駅の前に止まっていたバスにゾロゾロと乗せられ奈良公園に向かう。
奈良公園に到着した私達はただ今、たくさんの鹿を堪能中。
想像以上に、奈良公園には鹿がいてビックリだ。
テーブル付きの椅子を確保した私達は、食べ終わったお弁当を片付けゆっくりお茶を飲んでいる。
翔ちゃん・亮ちゃん・香織・聡君・美香、私の計6人での班行動は、どうにも微妙な空気をかもし出しており楽しい雰囲気とは言いがたくもない…かもしれない。
ん?どうなんだ?
まぁ数名、ラブラブな雰囲気を出しているって事。
チラリとその二人へ、お茶を飲みながら視線を向けてみる。
今は香織が彼氏の聡君に、果物のキウイを『あーんっ』と口に運んでいるところだ。
相変わらず仲がよろしいようで…、
羨ましい。
「集合時間までまだ時間があるけど、この後どうする?」
「…うーん、本当は春日大社行きたかったんだけどあそこは有料みたいだからー、取り合えずこの辺りを散策?」
私の問いに香織が答えてくれた。
そして奈良公園のマップを広げながら、これからの事について私達は話しあった。