【完】幼なじみのあいつ
先生の話しと心地よい風の相乗効果からか、頭がこっくりと船を漕ぐ。
あ…、やばい。
寝そう………
カクッ、カクッ…、
頭が何度目か上下する。
フワリフワリとした心地良さに身を委ねていると…、
突然、パシン!!!
と、頭を叩かれた。
はっ!
目を覚ました私は、頭をきょろきょろさせて周りを見回した。
隣の席の翔ちゃんが、ノートを丸めてケタケタと笑っている。
その後、ドッとクラスが沸いた。
え?
なになに??
何があったのか私には分からなくて唖然と皆を見ていると、先生が笑いながら私と翔ちゃんに向かって言う。
「ホラ宮本、寝るんじゃない!倉持もいちいち、叩かんでいい」
あ、何があったのか分かった気がする。
私は頭を抱えながら、恨めしそうに翔ちゃんを見た。