絡繰りに潜む誘惑


おじさんはこのメサイアの治安部隊の大佐をしている。

そして、俺の唯一の親族だった。
俺の寝床を用意してくれたのもおじさんだ。


「そう言えば、なんで今日俺を呼び出したりしたの?」


おじさんの書斎にある本を物色しながら俺は尋ねた。

「あぁ、セイエに試して貰いたい事があるんだ。」


「…試したい事?」


それは何?って聞こうとした瞬間、ガチャ…という音とともに書斎の扉が開いた。


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