夏祭り*幼馴染を振り向かせたいっ!
後ろ姿だけど、私が見間違うわけがない。
何十回、何百回、何千回、とその後ろ姿を見ながら大きくなった。
男の人が女の人の方に顔を向ける。
その横顔は見慣れた昴のもの。
「…すばる」
ポツリとつぶやいた私の声が彼に届いたかわからない。
けど、
「…は、な……」
昴が私の方を向いた。
そして、次の瞬間には目を見開いて、利き手につけてある腕時計で時間を確認している。
メニュー