CANDY*BOX〜天使と悪魔とそれから私〜
序章
「あ,プリンあるじゃんっ☆」



そう言うや否や,冷蔵庫の中に飛びついた。





私の名前は雫(るい)。
大家族の中で,何時も食べ物争いを絶やさずに生きる,大して美しくも優しくもない15歳。



なぜ下卑するかって?


それはたった今…
妹のプリンを食べようとしているから!
美しくて優しいなら,人のプリンなんて食べないでしょっ!


開き直った私はプリンを口に運ぶ。
この不思議な柔らかい食感と味がたまらないっ!!



こんな事を度々重ねている。

実は昨日も,兄のフグの刺身を勝手に食べたし,一昨日は姉のケーキを食べたし,その前は弟のポテチを食べたし,先週にはネコのチキンフレークも食べたっけ?

こんなの日常茶飯事だもん?
反省する余地ナシ♪




だから遠慮なく頂きます!!!









その時は,まさかこれが運の尽きになるなんて,私は考えても無かったんだ。
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