CANDY*BOX〜天使と悪魔とそれから私〜
「そうなんだ……って!今何時!?ヤバッ…もう晩御飯じゃん!じゃあ…お願いだから部屋から出ないでよね!!あ,水はご飯居る?後…」


そこまで一息に喋り,雨の姿を目で探す。
余りに静かで忘れていた程だった。



部屋の一角のクローゼット近くにうずくまった雨は,どうしてか少し息荒げに,結構ですわ,と答えている。

同じく水も『庶民の食するもの等居るか』といつも通りに返答した。



腹が立ったので,水の言葉は無視してキッチンに降りることにした。
< 56 / 62 >

この作品をシェア

pagetop