CANDY*BOX〜天使と悪魔とそれから私〜
水は再び舌打ちをし,私の手を離した。


…私,悪魔に助けられちゃった?






そんな,悪魔と言う彼女は私に近づいて来た。
そして,丁寧に片膝を付き,頭を垂れて私の手に触れ,言う。



「はじめまして,雫さん。私は雨(るる)と申します。貴女をお迎えに上がりました。」



丁寧にお辞儀する姿はまるで天使だ。





悪魔のような天使の声。
どこかで聞いたことのある詩が頭をよぎった。
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