【完】幼なじみのあいつ ~翔ちゃんサイドストーリー~
「亮平、もういいか?」
「鈴を……、頼むな。翔」
その言葉に俺は大きく頷き、亮平にバットを渡す。
亮平がコースに行くのを確認してから、鈴と向かい合った。
「鈴、…亮平の事、後悔してないよな?」
「後悔?してないよ。…そりゃあ亮ちゃんには凄く申しわけないとは思ってるけど、私だってずっと翔ちゃんの事が好きだったんだし」
「なら…、いいんだけど。まっ、後悔してるって言っても、もう離してやんねーけどなっ」
顔を真っ赤に染める鈴の唇に、軽くキスをする。
愛しい鈴…、
可愛い鈴…、
俺の大切な鈴…。
なにがあろうとも、お前を絶対に守りぬくからな。
「鈴、俺もずっとお前が好きだった…」
自分の気持ちに、なかなか気付けなかったけどな。
「翔ちゃん、私も翔ちゃんが好き。ずっと好きだった。…そしてこれからもずっと………」
そう言いながら、鈴から始めて俺に抱きついてきた。
スゲェ嬉しい。