【完】幼なじみのあいつ ~翔ちゃんサイドストーリー~
あー、そうか。
俺達幼なじみ3人組みだったのが二人が恋人になる事で、俺一人除け者にされるのがイヤなんだな。
除け者は寂しいもんなっ。
なんて思いながら一人うんうん頷いていたら、亮平が急に立ち上がった。
「…帰るわ。じゃな」
そう言ってさっさと帰る亮平を唖然と見送った。
突然、俺の家に来た亮平…。
言いたい事を言ったら、すぐに帰ってしまった。
なに、あいつ?
ただ単に、鈴が好きだと言いたくて来ただけなのか?
---まっ、いいけどさぁ。
しっかし亮平のヤツ、鈴が好きだったんだ?
知らなかったなぁ。
…
……
ふーん…?
なんかまたモヤッとした気がしたがまぁ、気にする事はない。
「そろそろ行くか?」
時計を見るとまだ少し待ち合わせの時間には余裕があるが、まぁいいだろう。
愛しの早紀ちゃんを待たせるわけにはいかねぇーしなっ。