【完】幼なじみのあいつ ~翔ちゃんサイドストーリー~


俺の言葉に被せるように言った、亮平の言葉に目を見開く。



鈴と付き合ってるって聞えたのは、気のせいだよな?


気のせいだと自分に言い聞かせながらも、もしかして?という思いが目の前を暗くしていく。



それなのに亮平は、畳み掛けるように更に言葉を続けた。




「聞こえなかったのか?…なら、もう一度言う。俺と鈴は付き合っている。だからお前にキスの事でとやかく言われる筋合いはない。分かったか?」




付き合ってる?


えっ、いつから?


俺、そんな事聞いてねーよ---



頭をガツンと殴られたように感じがして、一瞬体がふらついた。


しかしすぐに立て直した俺は、亮平を睨み付ける。



こいつ…、俺と早紀ちゃんが別れたの知ってたよな?


まさか俺が鈴を好きな事知ってて、先手を打った?





チッ---



「鈴、話しがあるんだ。聞いてくれないか?」


「すまんがまた今度にしろ。鈴はまだ熱があるんだ」



俺はこの際、亮平の事なんて構わず俺の思いを鈴に聞いてもらおうとしたら亮平に止められた。



お前、確信犯だろっ!


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