【完】幼なじみのあいつ ~翔ちゃんサイドストーリー~


「たまたま忘れ物を取りに、教室に戻ろうとしただけだ」


嘘をつく事にしたが、鈴に怪訝な顔をされた。


そりゃそうだよな---




鈴と話している内にふと、保健室で鈴にキスしてしまった事を思い出し顔が熱くなってきた。


照れくさくなった俺は、まともに鈴の顔を見れなくて視線を彷徨わせる。



すると何を言ってんだか分からない、鈴の微かな声に気がついて鈴を見た。



えっ?


なんて言った?




「……しょ………ちゃ…っ」


「鈴?…眠いのか?」


「…んーーっ……」



窓辺で頭をカクカクし始めた鈴を見ているとその内、壁に寄りかかりそこで寝ようとしていた。




「…鈴?」


「………」



しょうがねーやつだな---



とは言うものの、そんな所も俺にとっては可愛くてしかたがないと思ってる俺はかなりの重症だなと笑った。

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