【完】幼なじみのあいつ ~翔ちゃんサイドストーリー~
放課後になった。
帰り支度をした俺達幼なじみ3人は、仲良く廊下を歩く。
「鈴。部活が終わったら一緒に帰ろう?」
亮平のヤツが鈴にそう言った。
その言葉にビックリして固まっていた鈴が、今度は嬉しそうに頷く。
「…なーんか、俺だけのけ者にされてるみたいじゃん?」
「翔ちゃんは早紀ちゃんと帰るんでしょ?」
その言葉に納得出来ない俺がいた。
いや…、
鈴の言いたい事は分かる。
しかし………なぁ………?
よく分からない自分の気持ちを持余し、考え込んでいたらいつのまにか部室についていた。
びっくりだ。
いつの間に、こんなところまで来ていたんだ?
さっきまで俺の隣にいた鈴がいない。
まぁ、いいや---
ゴチャゴチャ考えんのがメンドクセー。
周りにいる奴らに混じって俺も着替え、コートに向かう。