【完】幼なじみのあいつ ~翔ちゃんサイドストーリー~


その言葉に目を見開くノブ。


次第に瞳をウルウルと潤ませ始めたノブに、またイラッとした。




「僕の好きな人は、翔先輩ですよーーーーっ!」


「うぜーっ…」



ベシンッ、と頭を叩いたら何故か喜ばれる。




「冗談ですってー」


ヘヘッて笑うノブに疑いの目を向けたが、ノブはそんな事など気にせずにまたカレーをガツガツ食べ始めた。



カレーに視線を戻そうとして、ふと視線を感じた。




なんだ?


とその方向を見ると、鈴と目が合う。




ビックリだ。


もしかしてノブとの会話、聞えてたのか?



そう思ったら鈴と目が合わせずらくなり、目を逸らしてしまった。


逸らした先にはノブがこっちを見ていて、思わず睨みつけた。




「…やっぱり怪しい」


「怪しくねぇっ!」



さて、それより鈴に何の命令するかな?




---本当はなんとなく決めてはいるんだ。


でもそんな事を言って良いのか?と、迷っている自分がいる。




そういや早紀ちゃんに、ヘタレだって言われたっけ?


俺がヘタレ何て事はないと思ってたが…、まぁ言われりゃそうかもなと納得した。




こんな事でウダウダ悩んでんだもんな。


なさけねぇ---

< 83 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop