color【完結】




「なあ、もっかい鬼塚について詳しく教えてくれね?」



仲間2も、想像が行き過ぎてきたんだろう。一度整理しようという気になったらしい。





いいそいいぞ、もっとやれ!僕も知りたい!





僕はまだ見ぬ鬼塚さんに対する想像がどんどん膨らんでいた。いや、会う予定もないし会いたくもないけど。







「鬼塚さんはなぁ…ちっちゃいのにジャンプ力がヤバくて、飛び蹴りが得意なんだ。動きがすばしっこくて、追いつけねえ。あと、いっつも笑ってて、殴り合いのときも笑ってんのが怖えな」



え、ナニソレ怖い。

殴ってるときも笑顔だなんて、鬼だ、鬼。あ、まさに鬼!鬼塚!




「ちっちぇえ体のどこにそんなエネルギーあんだよ、ってくらいスタミナあるし、ばてねえのがすげえんだ」




想像の細マッチョ鬼塚さんが、そのまま小さくなる。え、なにこれ気持ち悪い。ぜんぜん怖くないぞ?




ちっちゃくていつも笑顔の髪の毛の長い綺麗系不良…

想像の鬼塚さんは、最初に思い描いていた人とは別人になった。うーん、不良の親玉には思えない…。




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