color【完結】
「アマネさん、絶対何かしたでしょう。」
夏休みが明けて、2ヶ月ぶりくらいにアマネさんに会った。まだまだ暑いのに、彼女は相変わらずセーラー服だ。
「なんのこと?」
「シラを切るつもりですか?夏休み前日、彼らが謝りに来ました。」
ずっと話を聞きたかったんです、とアマネさんに詰め寄る。
「あたしは何もしてないよ。ちょっと話をしただけ。」
彼女はふわりと柔らかく笑った。
「あんたに話したのと同じような話を、しただけよ。」
「彼らの怪我は?」
「…んー」
笑ってはいるものの歯切れが悪くなる。やっぱりアマネさんが何か手を回したに違いない。
「何から話せばいいかなあ…」
「全部です。」
気になるし、アマネさんが暴力を振るうとは思えないから、詳しく聞きたい。
ちょっと言っていた、知り合いがどうのこうのも関係しているのだろうか。