color【完結】
「全部ねえ…話せば長くなるし、楽しい話ではないよ?」
それでもいい、と僕は言った。アマネさんの話なら、なんだって聞く。
それから、アマネさんは話し始めた。
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あたしには、産みの親と育ての親がいる。
産みの親は、あたしが1歳の時に死んだらしいよ。
で、同じ年の幼馴染みたいな女の子がいる。
その子と出会ったのは、4歳の時だったかな。あたしたちは一緒に育てられた。
同い年だから、すぐあたしたちは仲良くなった。あ、今も仲良しだよ。
あたしたちが小学生の時だったかな。その子、マヤって言うんだけど、
マヤが男の子と殴り合いの喧嘩をしたの。
まだ男の子と女の子で体格の差が出る前でね、マヤもかなり怪我してたけど、相手の男の子もなかなかの怪我だった。
流血沙汰だったから、結構大事になってね。
あたしたちの母親は、相手の親のところに何度も謝りに行ってた。
あたしはあたしで、マヤと一緒にいた。