color【完結】
マヤはすぐ頭に血がのぼるし、すぐ手が出る子なの。あの子にも色々あってね。
それに、年上の男の子と同じように遊んで喧嘩をするような子だったから、結構力も強くて。あ、今でもそれは変わんないけど。
それで、まあ…事件の後、結構怒られたのよ。
でもあの人は叩いたりとかは、しなかった。
ただただ、諭すように話をして、いつまでも言い聞かされてたわ。
マヤの話によれば、喧嘩の原因は相手の男の子の言葉だったみたい。
マヤの1番言われたくないことを言われたの。
それでマヤがブチ切れて、そりゃあまあ酷かったわ。しばらくあたし以外の人とは会おうとしなかったし、荒れてた。
そのときにまあ、あたしたちの親がマヤに言ってたのよ。
「力を持ってるからって、それを理不尽に使ってはダメ。傷つけるために使ってはダメなのよ。」って。
あたしもマヤと一緒にいたから当然聞いてた。
その時は納得できなかったけど、大きくなってからなんとなくわかるようになったわ。
マヤも、男に敵わないことも出てきたし、自分が殴られて嫌でも納得せざるを得なかったって言ってた。