【完】幼なじみのあいつ ~亮平の恋愛編~
「…今、気がついたんだけど、あんた結構かっこいいのね?驚いちゃったわ」
呆けた顔をしながら、マジマジと顔を見られた。
美人なお姉さんにそう言われると、照れくさいものがあるなと鼻をかく。
そして赤くなったであろう顔を見られたくなくて、横を向いた。
「ほら、こっちを向いて」
ビールを椅子の上に置くとその人は、両手で俺の顔を押さ込み顔を真正面に向けた。
辺りはもう暗い。
だから俺の赤くなった顔は知られる事はないだろうが、それでも恥ずかしい。
「止めてくれません?」
「ふーん…?その制服って明和高校だよね?」
俺の顔に触れたまま、目線を俺の制服へと向け聞いてくる。
「そうですけど?」
「この高校…、結構、頭良いよね?………あんた顔だけじゃなくて頭もいいんだ…。それにこの身体…」
俺の顔を触っていた手が、今度は俺の胸辺りに持っていく。
そしてペタペタと、俺の身体を触ってきた。
止めてくれ---
俺の眉が寄る。
「…なるほどね」
「何がですか?」
俺の身体を無遠慮に触ってくる手を止めさせ、睨みつけながら聞いた。