【完】幼なじみのあいつ ~亮平の恋愛編~
「冴子さんのつけている香水の名前はなんですか?」
「シャドールオードゥパルファムよ…」
ニッコリ笑う冴子に見惚れながら、横から香る微かにニオイに目を細めた。
シャドールオードゥパルファム---
この香水は、世界中の女性達からとても愛され続けている香水だ。
そしてディオールエレガンスの象徴、『ジャドール』とも呼ばれている。
シャドールオードゥパルファムは繊細で透明でありながら、生き生きとした躍動感あふれるフローラルフルーティブーケの香り。
女性らしさを呼び覚ます、香りたつエレガンスさも備わる魔性の香水。
この香りに冴子の匂いが合わさって初めて、俺を惑わす香りが出来上がるのかもしれないな---
車の前で、冴子は俺に言った。
「さっ、これから戦いが待ってるわよ。覚悟なさい」
不適な笑みを浮かべながら、俺を誘う冴子。
俺は冴子がいる所なら、どこへでも行くだろう。
この香りに誓う。
一生をかけて、守りぬく事を---