【完】幼なじみのあいつ ~亮平の恋愛編~
今度はコンビニで買ったおつまみを袋から出し、さきいかを食べ始めるお姉さん。
美味そうだったから俺もそれに便乗して、袋に手を突っ込みさきいかを取る。
うまいっ!
そしてもう一度、コーラに口をつけた。
急に隣が静かになった事に不思議に思い、チラリと女を見た。
その表情は何かを考えているようで、一点を見つめている。
「…どうかしたんですか?」
声をかけると途端、その人ははっと我に返り俺を見た。
「…私の悩み、聞いてくれないかな?まぁ、もう会うこともない君にだから言える事なんだけどね」
眉を寄せ、悲しげな顔でそう言われたらイヤだとは言えない。
頷くと女は微笑み、そしてまた夜空を見上げながら静かに話し始めた。