はちみつ色の太陽
 


自分から聞いたくせに、潤の言葉にはなんの反応もせず、ぼんやりと宙を見上げた。


……そうか。だとしたらやっぱり、蜂谷は大変な部類に入るんだろうな。女って、ホント面倒くさいな。



「何、美月ちゃんって生理酷いの?」


「……うるさい、」


「えっ。っていうか、お前、相手の生理事情知ってるとか……もしかしてお前らって、いつの間にかそういう関係なの!?」


「……チッ、」


「え、え!?嘘だろ!?色々すっ飛ばして、まさかそういう関係になってるとは、夢にも思わなかった!それなら噂の内容も、もっとハードなものに変えてもいいくらいじゃ――――」


「……刈谷っ!!お前、何サボって騒いでんだ!!今すぐグランド走ってこいっ!!」


「……え、えぇぇえ!!!!なんで俺だけ!?」


「うるさい、文句言うなっ!!騒いでるお前が悪いっ」


「この暑い中走るとか、超地獄……!!」



ゴリラのような身体をした体育教師に、追い掛け回される潤を見て溢れる溜め息。


……とりあえず蜂谷に関しては、色々大変なんだろうってことは理解した。



 
< 113 / 461 >

この作品をシェア

pagetop