はちみつ色の太陽
自分から聞いたくせに、潤の言葉にはなんの反応もせず、ぼんやりと宙を見上げた。
……そうか。だとしたらやっぱり、蜂谷は大変な部類に入るんだろうな。女って、ホント面倒くさいな。
「何、美月ちゃんって生理酷いの?」
「……うるさい、」
「えっ。っていうか、お前、相手の生理事情知ってるとか……もしかしてお前らって、いつの間にかそういう関係なの!?」
「……チッ、」
「え、え!?嘘だろ!?色々すっ飛ばして、まさかそういう関係になってるとは、夢にも思わなかった!それなら噂の内容も、もっとハードなものに変えてもいいくらいじゃ――――」
「……刈谷っ!!お前、何サボって騒いでんだ!!今すぐグランド走ってこいっ!!」
「……え、えぇぇえ!!!!なんで俺だけ!?」
「うるさい、文句言うなっ!!騒いでるお前が悪いっ」
「この暑い中走るとか、超地獄……!!」
ゴリラのような身体をした体育教師に、追い掛け回される潤を見て溢れる溜め息。
……とりあえず蜂谷に関しては、色々大変なんだろうってことは理解した。