はちみつ色の太陽
「うぅ〜〜、ああ、もうっ。あとちょっとだし頑張れ私!」
暑い、暑すぎる。
だけど、引き受けた手前途中で投げ出すなんて出来ないし、したくない。
私は心折れそうになっていた自分に気合を入れ直そうと、下ろしていた長い黒髪を高めのポニーテールに纏めて顔を上げた。
そうして再び両足を踏ん張ってカラーコーンを抱えると、体育用具入れへと向けて再び歩き出したのだけれど――――
「…………ミィ!ダメだろ、勝手にそんなことしちゃ」
用具入れまであと数十メートル。
突然聞こえてきた声に、私は必然的に足を止めた。