はちみつ色の太陽
 



……でも。だからといってこのまま黙っていたら、それはそれで日下部くんに嘘を吐いているようで居た堪れない。


別に、日下部くんはそんなこと気にもしていないだろうけど。


今だって、私のこの重装備は全て日焼け対策だと思っているくらいだし……日下部くんって、意外と天然だし。


だから、日焼け対策だと思っているならそれで構わないとも思うけど、一応偽彼氏をやってくれている日下部くんには、伝えておくのが礼儀だとも思う。



「……おい、蜂谷?」



黙りこくってしまった私に、日下部くんの探るような声が落ちてくる。


その声に小さく拳を握った私は、ゆっくりと落としていた視線をあげた。


そうすれば、私を不思議そうに見る日下部くんの視線と視線がぶつかって、思わずゴクリと喉を鳴らした私は、意を決して口を開いた。



 
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