はちみつ色の太陽
「……蜂谷、俺は先に教室に行ってるから」
「あ……っ、よ、陽くんも一緒にいたの?愛美ったら、うっかりして……ごめんなさい、気が付かなくて……。ミツキちゃんのこと、急に愛美が取っちゃってごめんね?」
「……、」
「二人の邪魔しちゃったよね、ごめんなさい……怒ってる……?」
けれど、一人で困惑する私とは裏腹に、至って冷静な日下部くん。
その毅然とした態度が、呆然としていた私を現実へと引き戻してくれた。
かくいう天使な白坂さんは、日下部くんの存在にたった今気が付いたようで、謝罪の言葉を口にしながら頬を桃色に染めて日下部くんを見上げてる。
潤んだ目に困ったように下がった眉、小さく震えた声。
どれもが小動物のように可愛くて、今日も相変わらずの美少女な白坂さんは、仕草の一つ一つが愛らしく胸キュンが止まらない。