はちみつ色の太陽
ちょちょ、ちょっと……!
「し、白坂さん!?だだだ……大丈夫!?」
「あ……、ごめんね……。ちょっと、ビックリしちゃって……」
言いながら切なげな笑顔を見せて、零れた涙を細い指で拭った白坂さん。
私は、慌ててハンカチを探したのだけれど、ポケットの中にあったのは洗濯に出し忘れた昨日のハンカチで。
流石にそれを何食わぬ顔で差し出すほど、呑気でも非常識でもない。
っていうか、どんだけ女子力低いの私……!!
「日下部くんは……やっぱり、私のこと、まるで興味がないんだね……」
ぽつり、こぼされた言葉。それに、胸の奥が痛いほど締め付けられる。
白坂さんは……本当に、日下部くんのことが好きなんだ。
そんなこと今更だけど、でも本当に日下部くんのことを諦めきれないんだ。