はちみつ色の太陽
「……大丈夫」
「は?」
「大丈夫……ちょっと、暑さにクラクラしただけだから」
ただ……それだけを言うのが精一杯だった。
再びスカートを握り締め、出来る限りの笑顔を日下部くんへと向けてみる。
そうすれば、突然笑顔を見せた私に一瞬だけ驚いた表情をした日下部くんだったけど。
すぐにまた眉間にシワを寄せると、睨むように私を見つめる。
「……やっぱり、アイツと何かあったんだろ」
「え……」
「だって、お前……今、また無理して笑ってる」
「っ、」
「それに、アイツ……前に、俺に告白してきた奴だし。そんな奴が、俺の彼女やってるお前と仲良くしてるとか、おかしいだろ」