はちみつ色の太陽
 


そこまで言うと罰が悪そうに、視線を下に落した日下部くん。


……ああ、なんだ。

日下部くんは、気付いてたんだ。


白坂さんが、以前、自分に告白してきた女の子の一人だってこと。


まるで白坂さんに興味がない、知らない、無視を決め込んでいたのは……、全部覚えていたから?


白坂さんのことを覚えていたから、敢えて冷たい態度を取ったんだ。


自分が……白坂さんに、好きだって言われたこと。


白坂さんに、好意を寄せられていたこと。


今も、白坂さんは自分を想っているんだってこと……本当は、それも気付いているの?


 
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