はちみつ色の太陽
 



「でも、良かった、やっと二人きりになれたから……」



だけど……だから、なのかもしれない。

シラサカというこの女から、俺に対する“好意”を感じ取っていたから。


そして、今までもこうして俺に好意を寄せていたらしい女達に共通する“ある点”を、ヒシヒシと感じ取っていたから。


だから俺は――――コイツとは、関わり合いたくないと、初めから、本能レベルで感じていたんだと思う。



「ほ、ほんとは……ね?陽くんと、話したいことがあったから……早く、ミツキちゃんと離れて、二人きりに……なりたかったの」


「……へぇ」


「前に、ミツキちゃんに、なんで陽くんと付き合ってるのか聞いたことがあってね?そしたらミツキちゃん、愛美に“別に好きでもないけど、仕方なく。見た目は良いから遊んであげてるの”って。愛美、ビックリしちゃって……ほら、ミツキちゃんって、そういうことを言う感じの子じゃないし……」


「……、」


「今日の花火大会のこともね?ミツキちゃんは、さっき驚いてた風だったけど、ホントは全部知ってたんだよ?高橋くんが自分を好きなことも……だって、花火大会に誘った時に、愛美が教えてあげたんだもん」



 
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