はちみつ色の太陽
 



「……高橋くん。ごめん、なさい」


「ううん、気にしないで。フラレるってわかってて告白したのも俺だし、花火大会に無理矢理誘っちゃったのも俺だから」


「……でも、私、」


「大丈夫。日下部には、後で俺からもちゃんと説明するから。蜂谷さんは、何も悪くない。だから……安心して?」


「っ、」



ああ、高橋くんは。

私みたいな奴には、勿体無い人だ。


真っ直ぐで、優しくて、温かくて。


お人好しで……嘘が吐けない人なんだと思う。


こんな人に好きだと言ってもらったり、こんな人の気持ちを踏みにじる資格なんて、私にはないのに。


私を好きだなんて、高橋くんは大きな間違いを犯してる。


 
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