はちみつ色の太陽
「私……高橋くんに、そんな風に言ってもらえるような、人間じゃないよ?」
「え?」
「高橋くんに好きだって言ってもらえるような、そんな女じゃないから」
言いながら自嘲の笑みを零せば、高橋くんの背後で大きな花火が打ち上がった。
それに一瞬空を見上げた高橋くんは、再び慌てて私へと視線を落とすと、悲しげに眉を下げる。
「それって……もしかして、蜂谷さんの体質の話し……?」
「っ、」
「そのせいで……、自分のことをそんな風に言うの?」
思いもよらない、高橋くんからの言葉だった。
まさか今、その話を持ち出されるとは思ってもいなかったから身体が大袈裟に強張って。
けれど、すぐに頭から冷水を掛けられたように冷静さを取り戻した私は、私を見つめる高橋くんを真っ直ぐに見つめ返した。