はちみつ色の太陽
【ちょっと!超ムカツクことがあったんだけど!】
【俺、今、激おこプンプン丸!!】
……なんかもう、何も驚かなくなってきた。
8月も半ばを過ぎた頃、相変わらず息の合ったミドリと刈谷くんからの騒がしい文面を眺めながら溜め息を吐いた。
夏休みも、あっという間だったなぁ。
スポーツ祭実行委員のお陰で、夏休みという実感もほとんどなく後半を迎えてしまったことに、少しだけ倦怠感を感じるけれど。
それでも、実行委員会のみんなとは自然と生まれた絆のようなものが出来て、今は真っ直ぐにスポーツ祭成功に向けて心一つになっていた。
任されていた入口のアーチも、もうほぼ完成に近付いているし。
スケジュール通りで行けば、8月の終わりは学校に来て作業をしなくても大丈夫そうだ。
だから、作業に関しては正直問題もなさそうなんだけど……気掛かりな事が、一つ。
あの花火大会の日を境に、白坂さんが実行委員会に来てないことだ。